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「#名古屋市市政資料館」 ― 司法の歴史的建造物と旧制中学の偉人たち ―

学生時代の友人に強く勧められ、名古屋市政資料館に行ってきました。

現存する最古の控訴院の建物だそうです。

早咲きの桜に鳥たちが蜜を吸いに来ていました。

 

 

建物は、国の重要文化財で1979年まで「名古屋高等裁判所」として使用されていました。「現存する最古の控訴院建築」との説明がありました。

 

中に入ってみましょう。なんと無料です。

裁判所の雰囲気漂う重厚な建築物です。

 

中での本格的撮影も許されていて、この日も結婚式衣装の新郎新婦の撮影をしていました。下の画面の左端にチラッと見えます。



大日本帝国憲法では、刑事裁判においては

検察は裁判官と同じひな壇に座っていたのですね。

裁判官+検察官に対峙する被告人。側面からサポートする弁護人。

こういった構図だったようです。

 現行では、下の画像のように、裁判官と被告人が対峙し側面で検察と弁護人が対峙するという構図になっているようです。









 

第二次世界大戦前の旧制中学、旧制高校の時代に遡ります。

愛知県には8つの県立中学がありました。カッコ内は現在の学校名です。

第一中学校(旭丘高校)第二中学校(岡崎高校)第三中学校(津島高校)第四中学校(時習館高校)第五中学校(瑞陵高校)第六中学校(一宮高校)第七中学校(半田高校)第八中学校(刈谷高校

名古屋の旧制高校としては第八高等学校(名古屋大学)がありました。

瑞陵高校出身の友人に

「3月19日まで名古屋市政資料館で谷川徹三展が開催されている。」

「愛知県立第五中学校卒業の著名人には

江戸川乱歩(1期生1912年卒)、谷川徹三(2期生1913年卒)、杉浦千畝(6期生1917年卒)がいて

1935年(昭和10年)に東京で開かれた「京浜五中懇親会」で一堂に会した写真があるので面白いよ」と勧められたので早速行ってみました。

 

江戸川乱歩さんは、『二銭銅貨』や『少年探偵団』等の推理小説・探偵小説作家

谷川徹三さんは、哲学者で谷川俊太郎さんの父。

杉浦千畝さんは、第二次世界大戦中のリトアニア大使館勤務時代に外務省の指示を無視してユダヤ系難民のビザを発行し、多くの命を救いました。「東洋のシンドラー」と呼ばれています。

 

展示会場の中は撮影禁止のようなので写真はありません。

 

展示された3人が揃って写っている写真は江戸川乱歩さんの持ち物らしく

乱歩さんが書き込んだ文字が残されており

30名ほどの出席者のなかで第一列にこの三人が並んで座っています。

江戸川乱歩さんは一人着物姿で腕を組み、他の背広姿の面々とは異なった様相です。

開校直後の一期生と二期生の仲はとても良かったようです。

 

谷川徹三さんが雑誌に寄稿したコラムのページも公開されていて、

『乱歩万華鏡』というタイトルで

「先輩の江戸川乱歩は中学時代からなかなかの美少年で同級生の男達に追いかけられていた。

後々、古書店衆道関係の書物を集める乱歩に出会ったことがある。初期の本格的小説はとても良い作品だが、その後の乱歩の怪奇趣味はあまり評価しない。」といった内容を書いていました。

雑誌のコラムだから気ままに書けたのでしょうか。

 

数年前に焼失した鳥羽の「江戸川乱歩博物館」が近々、再開するとのニュースを耳にしました。

週末に「青空フリー切符」を買って行ってみようかと思っています。

名松線往復と同時に行ければいいのですが。。。

 

 

3/25追記

昨晩は晴間も覗いていましたが

今日は朝から雨です。

大人しく過ごす週末になりそうです。

名古屋市市政資料館」を「博物館」と記載していました。

訂正して再掲いたします。