当たり前の話だが、終着駅は始発駅でもある。
鳥羽は三重県を代表する観光地であるが、週末にも関わらず港も駅も閑散としている。新型コロナウィルスが脅威が早期に解消されることを心から願う。
世界に大きな影響を与えた日本文化の一つに「浮世絵」が挙げられる。
現代であれば「漫画」と「コスプレ」であろう。
漫画の熱心な読者とSNSは日本各地に「聖地」を作り上げているそうだ。
例えば『鬼滅の刃』の場合では、主人公の名前に因んで太宰府の「竈門神社」が候補に挙がっているらしい。
神島は小説『潮騒』だけでなく映画『潮騒』の聖地になっているが、
65年を経過した今ではその聖地を訪れる人も限られている。
三島さん没後50年の今年、多くの人に神島を訪れてもらいたいものだ。
鳥羽に縁のある作家というと、もう一人の隠れた異端の文豪がいる。
日本の推理小説・探偵小説・怪奇小説の原点ともいうべき江戸川乱歩さんである。
江戸川さんは日本推理作家協会の初代理事長を勤められているが、そのペンネームは同じ分野のアメリカでの先駆者エドガー・アラン・ポーに由来する。
そして、その名前は漫画『名探偵コナン』の江戸川コナンに引き継がれている。
江戸川乱歩さんの有名なシリーズ物が『怪人二十面相』であり、そこに明智小五郎と少年探偵団が登場している。
江戸川乱歩さん(本名「平井太郎」さん)は、三重県名張市の生まれで、その後、名古屋に移り愛知県立第五中学(現「愛知県立瑞陵高校」)から早稲田大学政治経済学部へ進学した。
小説家として生計を立てるまでに転職を繰り返していて、23歳頃に鳥羽造船所に勤務し、坂手島の小学校の教員をしていた奥さんと知り合った。
鳥羽を舞台とした小説としては『パノラマ島奇談』がある。
「I湾が太平洋に出ようとするM県S郡の南端にある小島」という書出しで始まるが、伊勢湾が太平洋に出ようとする銘建志摩郡の南端にある小島」と類推できる。
「T市(鳥羽市?)からモーターボートで1時間」という距離からすると「神島」辺りが該当することになるが、神島は無人島ではないので該当しない。
そのオドロオドロシイ内容は、「パノラマ島奇談 青空文庫」で探せば無料で読むことが出来るので、興味を覚えた方は見てください。
前回の記事の最後に「蜘蛛の巣」画像を掲載したが、『蜘蛛男』を書いた江戸川さんは蜘蛛が大の苦手だったとのことである。
撮影直後、「快速みえ号」が入線してきた。