小さな旅、美しい風景、写真 そして温泉と銭湯

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消えゆく「#渡し舟」 ―木曽川で唯一残る「#西中野渡船」―

「渡し」という言葉にはどこか風情があります。

直ぐに思い浮かべるのが「矢切の渡し

 

木曽川にもありました。

愛知県一宮市岐阜県羽島市を結ぶ県道の一部が渡船になっています。

(以前は尾西市でしたが、平成17年に一宮市木曽川町と合併し一宮市となりました。)

「羽島稲沢線」という県道の渡船なので無料で乗船出来る「渡し」でした。

最盛期には20か所ほどあった木曽川渡し船も、今はこの「西中野渡船」のみ。

それも2年後には無くなるようです。

 

 

思い立ったが吉日

久々と思える晴れた週末。

名古屋から新快速に乗って尾張一宮駅で下車。

名鉄一宮駅のバス停2番乗り場から出る「西中野行き」の名鉄バスに乗ります。

 

バスは一宮駅から以前は尾西市だった地域に向かいます。東海北陸自動車道の下を、次いで名神高速道路の下を、最後に東海道新幹線の下をくぐって

終点「西中野」のバス停に到着しました。

最後まで乗っていたのは管理人のみ。

バス料金は570円でした。

目の前に木曽川堤防の土手がそびえています。

上の写真は土手から「西中野」のバス停を写したもの。バスは西中野から再び名鉄一宮駅に戻っていきます。

 

土手を上がると、小屋が2軒。

渡し船乗務員の待機所になっています。

堤防道路は、車が左右から猛スピードで走ってくる堤防道路に遭遇します。

 

「愛知県営西中野渡船場」という看板がありました。

赤字で「無料運行」と記載されています。

 

待機所に行くと二人の乗務員の方がいて

船を頼むと「準備をするから乗り場に行ってくれ」と言われ

往来の激しい堤防道路を横切って乗船場に向かいます。

 

船は手漕ぎではなくエンジン付きの船でした。

ライフジャケットをつけて乗り込みます。

座席は船の両側にあります。

木曽川の対岸まで5分ほどの船旅。

本ブログの表題通り「#小さな旅」です.

航路の上流側で大規模な橋梁の工事をしていました。

「(仮称)新濃尾大橋」です。

この橋が完成すると西中野渡船も役目を終え、木曽川から渡船が消滅します。

 

乗務員の方(「船頭さん」だね)に聞くと

「本来なら去年に完成の予定だったが2年ほど遅れている。完成したら俺たちの仕事も無くなるんでないか。」とのことでした。

 

対岸の岐阜県羽島市に到着。

船は愛知県側に戻っていきます。


岐阜県側から船に乗りたいときは

白い旗を掲げれば迎えに来てくれるというシステムだそうです。

一宮の繊維業が盛んな時は、毎日たくさんの人が通勤・通学に西中野渡船を利用していたそうです。

 

こうして船で岐阜県羽島市の地に足を踏み入れました。

次はコミュニティーバスを利用して「#羽島温泉」を経由して

大須観音真福寺」に向かいます。

 

コミュニティバスの乗客はほとんどがお年寄り。

老いてもコミュニティバスで行き来できる体力・健康の大切さを感じます。

料金は100円。

 

 

hashima-onsen.jp

上の説明にあるように、かけ流し天然温泉だそうです。

茶色の食塩泉で汲み上げた時が37度。42度まで加温しているそうです。

羽島市民は200円。中学生以下と65歳以上の市民はなんと100円で入浴できるようです。

外部者でも400円と極めてリーズナブルな料金設定です。

ただし、タオルもソープもシャンプー・リンスも自前のものを用意する必要があります。