ギリシア神話はどこを読んでも面白い。
まるでトランプ元大統領のような考え方と行動をする神々で溢れています。
強いて言えば、ギリシアの神々は、不倫をした相手を「馬面(horse face)」と罵倒したりはしないことが大きな違いでしょうか。
他方、口止め料をもらってもバラすというニンフもいません。
冒頭から脱線してしまいました。
これはトランプ元大統領の話でした。
全能の神「ゼウス」の浮気を疑う妻の女神「ヘラ」が森に調べに来ました。
女神「ヘラ」の問いに対し、森の妖精の一人「エコー」は他のニンフには答えさせず自分だけが答えようとしたので、「ヘラ」の怒りをかってしまいます。
「ヘラ」は「エコー」に「お前のようなおしゃべりな舌は、相手の言葉をそのまま応えるだけになってしまえ!」と呪いをかけてしまいます。
上の白い水仙は「フレグラントフリーズ」
それからしばらくして
「エコー」は物陰からもの凄い美青年「ナルキッソス」の姿を目にし
忽ち一目惚れしてしまいます。
しかし、呪いのせいで「エコー」は自分からは「ナルキッソス」に話しかけることが出来ず、ただ「ナルキッソス」の言葉にオウム返しすることしか出来ません。
エコーは勇気を出して
物陰から姿をあらわしナルキッソスに触れようとした途端・・・
ナルキッソスは「お前に触れられるくらいなら死んだ方が良い」と言って彼女の手を振り払い遠くへ行ってしまいました。
この仕打ちにエコーの心はズタズタに傷つきやつれ果て、ついには身体が失われて声だけが残りました。
だから、やまびこ(エコー)は姿を見せることなく、叫んだ言葉がそのまま返ってくるのだそうです。
納得ですね。
話はまだ続きます。